間もなく8月15日を迎える。 戦争が終わる一年前に生まれた私に戦争を知る由もないが、戦後の混乱期に物心つき、先を争う人々の慌てふためきや、進駐軍のジープが砂埃をあげ通り過ぎるのを遠目に追った記憶があるような気がする。私た ...
1949(昭和24)年、GHQ占領政策の食糧統制が順次廃止。 廃止される前、配給券を握りしめ近所の配給所に黒パン(ライ麦パン?)を受け取りに通った日々が記憶の始まりだった。 ずっと、記憶の中のパンは黒いままだった。 今、黒いパンはほんのり焦げた、たおやかな薄茶色に変わった。 「黒」から「薄茶色」への旅路を今ふたたび・・・。