朝、デッキで山桜を捉える。昨日に続いて今日も黄砂。黄砂の空間は昔見たスモッグに覆われた空に似て鬱陶しい。 山桜 霞の間より ほのかにも 見てし人こそ 恋しかりけれ 紀貫之
夜が明けるたびに少しづつ寒さが和らいでくる。水ぬるむ春を待ちわびる朝。寒気の残るデッキに立って日の出を待った。陽が昇り、陽が落ちる一日の始まり。コロナ禍に薄明かりが射してはきたが、人の世は多事多難。ビルマに反動の風が吹き ...
コロナ禍の鬱陶しい世情に心のふさぐ日々。昨夕と今朝デッキに出て日没(下)と夜明け(上)を眺めた。世の異変をよそに陽は沈み、日はまた昇る。 デッキの向こうに白い海苔棚が浮かぶ。昨年、此処でノリを養殖している「塩田」の漁師さ ...
1949(昭和24)年、GHQ占領政策の食糧統制が順次廃止。 廃止される前、配給券を握りしめ近所の配給所に黒パン(ライ麦パン?)を受け取りに通った日々が記憶の始まりだった。 ずっと、記憶の中のパンは黒いままだった。 今、黒いパンはほんのり焦げた、たおやかな薄茶色に変わった。 「黒」から「薄茶色」への旅路を今ふたたび・・・。