• うしろ姿のしぐれて行くかー種田山頭火ー

娘道成寺

  • 2020年12月15日

安珍・清姫伝説の道成寺を訪れた。
冬枯れの境内は人影も疎ら。
一度は観ておきたい寺院の一つ。
境内に身を置くと清姫の情念の残り火に思わずたじろぐ。
国宝や重要文化財もある古くて由緒ある寺院。
《2020.12.07訪》

安珍・清姫伝説とは、和歌山県日高川町にある天台宗の寺院である道成寺にまつわる平安時代の伝承にして仏教説話であり、若き僧安珍と清姫の悲恋と情念をテーマとして能、歌舞伎、浄瑠璃などさまざまな題材にされてきた話である。「道成寺縁起」とも呼ばれる。
安珍清姫の伝説の原型については、説話として古く平安時代の『大日本国法華験記録』(『法華験記』)、『今昔物語』に現れる。これらの話は若く美しい僧が老僧と2人で参詣の旅をしている途中、若い寡婦(必ずしも未亡人とは限らない)の家に宿泊したところこの寡婦に結婚を迫られ、参詣の帰りには意に沿うという約束で誤魔化そうとするが、帰りを待ちわびていた寡婦は騙されたことに気付いて嘆き死にし大蛇になり果てて道成寺まで僧を追いかけ、鐘の中に隠れていた僧は焼かれ死ぬというものである。そして若い僧は道成寺の老僧の夢の中に蛇の姿で現れ自分は蛇の女の夫になりこの姿になってしまったと嘆くが、老僧の法華経によって邪道を離れて女と共に救われるという結末で終わり、法華経の力の喧伝を目的としている。 さらに古くは『古事記』の本牟智和気王説話に出雲の肥河における蛇女との婚礼の話にも類似性があり、誉津別命が参詣の旅の途中、宿泊先で女を娶ったとときその姿を覗き見て正体が蛇であることに気付き畏れて逃げ出すが、大蛇に海を越えて追いかけられ大和へと逃げ延びるという内容である。また異説としては『日高川草紙』がありこちらは賢学と花姫の名でありあらすじも大きく異なる。(Wikipedia最終更新 2020年8月30日)