スイミングのあとプールサイドの外で持参の手作り弁当を食した。
食事をしながら、なぜか庄野潤三の小説「プールサイド小景」を想起する。
庄野潤三は「第三の新人」と呼ばれ、昭和28年~30年に文壇に登場し、戦前からの日常さまつな私小説の流れと短編を特徴とし、社会性、政治性を排している。
ほかに吉行淳之介、遠藤周作、安岡章太郎らがいる。
1949(昭和24)年、GHQ占領政策の食糧統制が順次廃止。 廃止される前、配給券を握りしめ近所の配給所に黒パン(ライ麦パン?)を受け取りに通った日々が記憶の始まりだった。 ずっと、記憶の中のパンは黒いままだった。 今、黒いパンはほんのり焦げた、たおやかな薄茶色に変わった。 「黒」から「薄茶色」への旅路を今ふたたび・・・。