冷え込みの緩んだ今朝、海ぬるむ陽がみなもに照りかえる。千変万化のみなも。冬を待つ里の晩秋。いつもの朝にいつもの風景。それでいて、いつも違う。空を舞う冬鳥よ、明日は何処や。
1949(昭和24)年、GHQ占領政策の食糧統制が順次廃止。 廃止される前、配給券を握りしめ近所の配給所に黒パン(ライ麦パン?)を受け取りに通った日々が記憶の始まりだった。 ずっと、記憶の中のパンは黒いままだった。 今、黒いパンはほんのり焦げた、たおやかな薄茶色に変わった。 「黒」から「薄茶色」への旅路を今ふたたび・・・。