コロナ禍のなか、難産のすえ公開に漕ぎ着けた山田洋次監督作品。かつて映画に青春を燃やした男と彼を取りまく人びとの若き日を七十後半のコロナ禍を生きる今を群像劇に近い形で画く。観たあとジワリジワリと人のぬくみが、愛する切なさが ...
1949(昭和24)年、GHQ占領政策の食糧統制が順次廃止。 廃止される前、配給券を握りしめ近所の配給所に黒パン(ライ麦パン?)を受け取りに通った日々が記憶の始まりだった。 ずっと、記憶の中のパンは黒いままだった。 今、黒いパンはほんのり焦げた、たおやかな薄茶色に変わった。 「黒」から「薄茶色」への旅路を今ふたたび・・・。