夜が明けるたびに少しづつ寒さが和らいでくる。水ぬるむ春を待ちわびる朝。寒気の残るデッキに立って日の出を待った。陽が昇り、陽が落ちる一日の始まり。コロナ禍に薄明かりが射してはきたが、人の世は多事多難。ビルマに反動の風が吹き ...
1949(昭和24)年、GHQ占領政策の食糧統制が順次廃止。 廃止される前、配給券を握りしめ近所の配給所に黒パン(ライ麦パン?)を受け取りに通った日々が記憶の始まりだった。 ずっと、記憶の中のパンは黒いままだった。 今、黒いパンはほんのり焦げた、たおやかな薄茶色に変わった。 「黒」から「薄茶色」への旅路を今ふたたび・・・。