• うしろ姿のしぐれて行くかー種田山頭火ー

甘い生活

  • 2020年10月26日

旅行バッグを携えた観光客が目立つようになった元町通り。
通りに面した映画館で「甘い生活」を観た。
いつも観ている映画館と違うので、何故か落ち着かない。
観客層の違いか、それとも館内の雰囲気が違うのか?
あるいはコロナ禍のせいか?
「甘い生活」は1960年の作品で今回観たのはデジタルリマスター版。
フランスで興ったヌーヴェルヴァーグ「新しい波」(ニュー・ウェーブ)の頃。
イタリアのローマの上流社会で退廃的な生活を送る人々の日常を描いたデカダンス。

今、この映画を観ても退廃した社会の生態が伝わって来ない。
今の私には当たり前の日常として捉える。
フェデリコ・フェリーニの強烈な社会批判を超えている、今の社会。
「先見の明」を持ったフェデリコ・フェリーニ監督の着眼点のすばらしさ。

  • 監督:フェデリコ・フェリーニ監督
  • 出演:マルチェロ・マストロヤンニ/ アニタ・エクバーグ/ アヌーク・エーメ
  • 制作国・年:イタリア/フランス 1960年 175分

1950年代後半のローマの豪奢で退廃的な上流階級の生態、その場限りの乱痴気騒ぎやアバンチュール、社会を生きる上で指針やモラルを失った現代人の不毛な生き方を、マルチェロの退廃的な生活を通じて描く。その映像美学で、カンヌ国際映画祭パルム・ドームやあかでみー衣裳デザイン賞など、世界中の映画賞を総なめにしたイタリア映画界の巨匠、フェデリコ・フェリーニ監督の代表作。(Wikipedia最終更新 2020年6月25日)

federico

(於いて:元町映画館 10/24)