コロナ禍で温泉行がなくなった。この半年硫黄の匂いを嗅いでいない。正確に言えば硫化水素の匂いだが、この匂いは好きではないが、嫌いでもない。この間、常としていた「すずらんの湯」が廃業した。徒歩圏内にあった温泉の消失は寂しい。 ...
1949(昭和24)年、GHQ占領政策の食糧統制が順次廃止。 廃止される前、配給券を握りしめ近所の配給所に黒パン(ライ麦パン?)を受け取りに通った日々が記憶の始まりだった。 ずっと、記憶の中のパンは黒いままだった。 今、黒いパンはほんのり焦げた、たおやかな薄茶色に変わった。 「黒」から「薄茶色」への旅路を今ふたたび・・・。